シフクノトキ

至福、雌伏、私服。

確かに私もそこにいた

先日久々に仕事上の修羅場にぶち当たり、若干放心気味のまま遅い休憩に出た。そんな状態で偶然出会したのは、割と親しくしていたSさんとDさんだった。

 

二人とも私と同年代、子どもも同じくらいの年齢。ひとしきりお互いの無事を交歓した後誰からともなく、「子どもはどうしてる?」

もう大学生ですよー、まだまだお金がかかって。あれ、そちらも大学生?もしかして結婚しちゃった?

いや、大学が遠いって、一人暮らし。

ウチは寮に入ってる。

その時に見せた、二人の何とも言えない切なそうな表情。まさか、進学で子どもが家を出ていくなんて思ってなかったんだろうな。腐っても首都圏住みだもの。だいぶ寂しそう。なんというか、二人とも田舎に残されたお父さんの顔をしていた。

「子ども、出てったわ」。私も遠くない将来、あんな顔を人に見せるのだろうか。

 

こんな話がしみじみできるなんて、お互い歳を重ねたね。そして確かに私たちは同じ時期、同じ場所で、働きながら子育てしていたんだなあ、と実感した。

Dさんの子どもとウチの子たちは、大人に混じってボールを追いかけていた。Sさん家族とは、紅葉狩りやキャンプでご一緒したな。可愛らしい三姉妹。

ああ、いい思い出。本当に良い時間だった。